一応、ネタバレな面があるのでスライドして見えるようにしてみた。
(書き終わった後では、そうでもない気もしたが念のため。)
さて、登場人物(?)は4名で女優A、女優B、女優C、途中から搭乗する女優D。本当に生きているのは女優Cと女優Dの途中まで。
女優AとBは途中まで殆どメークをしているのか、し直しているのか、ずっと続けている。ここで女優Bの役の上田 亜希子さんなんですが、最初は本当にスッピンかと思うような(本当にそうかもしれない)薄いメークなんだけど、これが本当に美しい。Facebookに公開状態の写真があるので一見の価値がある。対して女優Cを演じている五十嵐 可絵さんは、現役女優(但し昭和の時代?)を演じていて、劇中で劇に実際に出ている設定なので濃いメークだけど、今まで色々な劇や他の劇の客席で見かけたときも毎回の変化が激しく思う。
色々と笑いを誘う場面もあるが、現役女優としての苦悩を抱える女優C。プロンプターとして舞台に立つことがなかった女優B、せりふのある役は殆どなかった女優A、いずれも成仏できずに楽屋に居着いている幽霊のような2名で、それぞれの生きていた時代の服装をしている。
そして、ちょっとプッツンしていそうな女優Dが途中から出てくると、そのインパクトは凄まじく、ここから大きく話は展開していき最終的に女優AとBの仲間入りをしてしまう。ただ、そのプッツンな言動が女優Cの内面を暴いていく感もある。
ハッピーエンドでも、アンハッピーエンドでもなく、単純にストーリーだけを追うと終幕はよくわからなくなるかもしれぬ。役者の内面を明かすのか、宿業を示すのか。観る側と演じ手の組み合わせによっても、変わってくるかもしれぬ。
今回は一度だけの観劇だったが、再演でも別の脚本でも再び観てみたい劇であったのは確かであり、観終わったあとの不思議な満足感が残ったのであった。その分、観ている側に緊張を強いる面があり、客席が張り詰めている感じが伝わってきた気がする。2度、3度と観ている客が増えると変わってくるのだと思うけど、ここはもっと笑いが出てもいいのではないかと、思う場面が少なからずあった気がしたのであった。
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